びじねす Cash Flow 企業運営 経営者向け

コロナ倒産を防ぐために「飲食店」が知っておきたいこと

こんにちは、TAKです。

今回は、2020年3月に入ってもまだ不安な状況が拭えない「コロナウイルス」を発端としたテーマです。
3月に入ってからは、政府による臨時休校要請に基づき各方面で混乱が見られるような状態ですが、中でも気になるのが「企業の倒産」に関するニュースです。

老舗旅館やクルーズ船の倒産が目立っていますが、今後より心配されるのが「飲食店」かと思います。
今回は身近な存在である「飲食店」が倒産せず生き残る方法はないか、少し考えてみたいと思います。

【こんな方に読んで欲しい記事です】

● コロナショックが原因で今後の経営に不安を抱いている経営管理層の方

● 今後健全な経営をしていく上で倒産しないためのポイント」を抑えておきたい方

そもそも倒産してしまう原因とは?

「利益」は関係ない

まずは飲食店が生き残るための対策法を考えるために、そもそもなぜ「倒産」が起こってしまうのかを考えてみましょう。

よくある誤解としては、「利益」が出ていないから倒産してしまうという考えです。
「利益」というのは会計上の数値であり、簡単に言うと、売上から原価や経費などを差し引いた後の金額を意味します。

ここでお伝えしたいのは、「会計上の利益は大事だけど、企業存続の観点からは大事でない」ということです。

なぜなら、会計上の数値には、以下のような特徴があるからです。
・ 一定期間における業績を把握することが目的
・ 業績を計算する際に、「現金の支出」と関係ない項目が含まれている(例:減価償却費)

黒字倒産という言葉を聞いたこともあるかと思いますが、これは黒字(=利益)なのに倒産(=お金がない)ことから生じてしまっている現象です。

売上や利益を気にすることも大事ですが、それ以上にキャッシュ(お金)が大事だということです。

本質的な原因は「お金」がないから

少し会計的な話をしてしまいましたが、健全な企業経営のために一番大事なのは「お金」ということです。

ここでいうお金とは、手元にある現金や預金といったようなすぐに支払に使える資産のことを指します。

「企業経営でお金が一番大事なんて当たり前!」と言われる方は多いですが、毎月自社の資金繰りを把握している経営者はかなり少ない印象です。

外部の税理士に委託している方も多いですが、月次ベースで資金繰り表やキャッシュフロー計算書を作成している中小企業は非常に少なく、そのために適時に資金対策を打てず倒産してしまったという企業もあると思っています。

飲食店の場合を例にすれば、お金の動きや使い道は多岐に渡ります。
・ 自分のお金でお店を始める
・ お客さんから売上をもらう
・ 必要な材料を仕入れる
・ 店舗家賃を毎月支払う
・ 従業員やアルバイトに給料を払う
・ お店の備品代や清掃費用などにお金を使う
・ 銀行からお金を借りた場合は、利息を支払う など

この流れをみても、お金が企業継続のためにいかに大切かがわかるかと思います。

今回の記事で一番重要な点になりますが、お金の流れをしっかり把握し、必要なタイミングで対策を講じることが出来るように準備しておきましょう。

お金の流れを毎月リアルタイムで把握するために、顧問税理士に「資金繰り表」や「キャッシュフロー計算書」の作成を依頼してみるのもいいと思います。

税理士が対応してくれない、Webでいつでも確認出来るようにしたいという方は、僕が個人的に提供しているサービス「KISEKI」がオススメです。

以下記事から詳しい内容を確認出来るので良ければ見てください。

【お知らせ】法人向けコンサルサービス「KISEKI」をリリースしました
リソースが不足して困っている中小企業や個人事業主の方を対象に、Webアプリケーションを活用したコンサルサービス「KISEKI」をリリースしました。頂いたデータをダッシュボード上で可視化した結果を、24時間いつでも確認頂くことが出来ます。また、経営・財務・データ活用について話し合う「場」としてもご活用頂くことが可能です。

コロナショック「倒産事例」をみてみる

ここでは、参考までに今回のコロナウイルスによる影響を受けて(残念ながら)経営破綻してしまった企業事例をみてみましょう。

概要程度に留めますが、いずれのケースもお金がなく銀行借入を続けて借金が膨大になっていたようです。


【事例①】愛知の老舗旅館が経営破綻(→ 関連記事

1956年設立の歴史ある老舗旅館の事例ですが、2020年1月以降中国の団体客からのキャンセルが相次ぎ、経営破綻に陥ったとされています。

毎年、中国春節時期で団体ツアー客の売上見込みを期待していただけに、ダメージが大きかったようです。

【事例②】神戸の国内最大級レストランクルーズが経営破綻(→ 関連記事

総重量・定員・全長も日本最大級のレストラン船舶を保有し、様々なイベントも企画していた明石海峡大橋を航路とする人気のクルーズも、2020年3月に経営破綻に陥ったとされています。

日本国内での感染予防対策の一環として、在宅ワークや外出自粛ムードが広がった結果とも言えそうです。


細かい内部事情こそわかりませんが、いずれも顧客からの売上入金がなくなり、お金もまわらなくなってしまい、結果として経営破綻に繋がったと考えられますね。

飲食店が生き残るためのアイデア4選

【前提】古典的な方法はオススメできない

ここからは、「飲食店」が生き残るためのアイデアをいくつか紹介したいと思います。

「飲食店」以外の方でも、取り入れることが出来そうなものは日頃の経営に取り入れてみてください。

アイデアを紹介する前に、一つ前提というか補足です。

「お金がないなら銀行から借りればいいじゃん!」という意見もありそうですが、今回のコロナウイルスのように問題収束の先行きが不透明な場合、つまり短期的な解決が見込めない場合には、根本的な解決にはならないと思います。

もちろん、一時的に資金を借り入れて繋ぐことで事業継続が出来るならOKですが、顧客売上の回復が見込めず運転資金不足を補うだけだと、結果的には経営は長続きしないでしょう。

また、中小企業や個人商店の資金ニーズが高くても、銀行がお金を貸してくれるとも限りません。

これを踏まえた上で、すべて実現可能とは言えませんが、自分たちで苦しい状況を脱するヒントや手がかりを見つけていきましょう。

【アイデア①】オンライン事業への拡張

まずは個人的にオススメかつ実現可能性も高い方法が、オンライン事業に参入することです。

オンラインは「インターネットを使う」と読み替えてもらえればOKなので、飲食店の場合は「デリバリーサービス」を導入するのが一番良いでしょう。

なぜなら、オフライン事業は「人との対面」「現場作業」が必須であり、有事に弱いからです。
業態によっては仕方ない点ももちろんありますが、オンライン導入の余地があるなら、少しでも売上入金を増やすために検討してみてもいいと思います。

今回のコロナ発症と言われる中国では、政府による厳格体制のもと厳しい管理チェックがされています。
そのような中でも、外売(Waimai)と呼ばれるデリバリーサービスは健在で、自宅勤務している中国人にとってはかなり助かっているようです。

また、今までは外売(Waimai)を導入していなかった飲食店も、次々と導入しているといった話も聞きます。

日本の場合、残念ながら中国ほどデリバリーサービスが流行っていないのが現状ですが、昨年あたりから話題になっているUber Eats(ウーバーイーツ)の導入を検討する価値はあるかと思います。

日本だと、マクドナルドやスターバックス、吉野家などが既に参入しているようです。

ただ、配達エリアが限定されている点や、35%程度の手数料が取られる点、配達用容器の準備費用が追加でかかる点なども考慮する必要があるので、導入時はデメリットとあわせて比較検討してください。

それでも今後の配達エリア拡大見込みなどを考えると、導入メリットも大きいと思います。
>> 【Uber Eats】レストラン向け加盟店申込フォーマットページ

以上は売上サイドの話でしたが、そもそも材料の仕入れが出来ないと食事の提供も出来ないですよね。

食材の宅配をしてくれるオンラインサービスもあるので、野菜の鮮度等にこだわっている個人でお店をされている方は良ければ参考にしてみてください。

>> らでぃっしゅぽーやの食材宅配

【アイデア②】クラウドファンディングを利用

続いてのアイデアは「クラファン」を利用してみることです。

クラファンとは「クラウドファンディング」の略で、簡単に言うと「夢(プロジェクト)に共感してくれた人からお金を調達する方法」のことを言います。

今回のコロナウイルス問題を受けて、クラウドファンディング会社のCAMPFIREは期間限定でサポートプログラムを公表しています。

通常のクラファンでのプロジェクトと若干ニュアンスは異なりますが、「今のコロナ問題を受けて、店の状況が厳しくどうしても資金が必要」という内容をうまくアピールできれば、資金調達も可能でしょう。

ただすべての希望者が資金調達できるわけでなく、当然審査や要件もあるのでその点注意が必要です。

【アイデア③】インフルエンサー配信

次のアイデアは、YouTuberやインフルエンサーと提携してお店でLIVE配信してみるです。

これもすべての飲食店が実現できるわけではありませんが、アイデアとしては面白いな~と自分で勝手に思っています。

具体的には、YouTubeのような配信プラットフォームを使って、お店でオススメ料理を食べつつライブ配信をしてもらいます。

そして、視聴者の方に「投げ銭」をしてもらい、その収益をお店側に渡すという仕組みです。

協力してくれたYouTuberやInstagramerのようなインフルエンサーには、別途業務委託契約で対価を支払うか、お食事券N回分を渡してもいいかもしれませんね。

インフルエンサーとコネクションがないことが通常だと思うので、そのような場合は友人や知り合い、お店の従業員でトライしてみてもいいと思います。

もしかしたらその方がアットホーム感が出て、よりお店の魅力を伝えることに繋がるかもしれませんね。

【アイデア④】オウンドメディアの立ち上げ

最後のアイデアは、「オウンドメディア」を立ち上げてみるです。

これは、お店のブログやYou Tubeチャンネルを作ってお店の魅力を定期的に伝え、副収入を得ることを目的としたものです。

日頃の日常業務で手一杯だとは思いますが、アイデアとして持っておくだけでもいざという時に使えるかと思います。

飲食店に限った話ではないですが、「副業」を持っておくことは大切だと思います。
なぜなら、いざという時に本業への「資金の追加投入」が可能となるからです。

ノウハウもないし難しいと思われる方も多いかと思うので、僕のブログでも少しずつそういったノウハウを公開していきたいと思います。

さいごに

今回は、飲食店がコロナ倒産を防ぐためのポイントとアイデアを中心に紹介してきました。

オンラインで便利になりつつある現代ですが、人が集まって生まれるライブ感はオフライン(店舗)でしか実現できない価値だと思っています。

僕も食べることが大好きなので、飲食店で頑張っている方を陰ながら全力で応援しています。
またいつも通り、みんなが楽しく集まってワイワイ出来る日が来ることを願っています。

では今回はこのへんで。ぐっばい。